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報告

【報告】加太での学生提案発表会

まだまだ梅雨が続いておりますが、加太では6月末一足先に海開きが行われ、まちには夏の兆しが見え隠れしています。


先日7月12日に加太地域総合交流センターにて、当ブログでもお知らせしておりました、東京大学大学院の建築学生による提案発表会が行われました。

趣旨説明を行う川添准教授

今回は大学院の「建築設計スタジオ」という、学生が敷地の中から課題を見出し建築設計の提案として課題に答えるトレーニングを目的とした趣旨の授業を履修した学生による発表会でした。

少し緊張気味の学生たち


世界中から集まった国も年齢も所属研究室も異なる10名の学生が、加太を見て半年間考え議論し、最終的な提案をスライドと模型を用いて発表しました。

模型を交えて意見交換



1つ目のチームは、加太の夕日を望むことができる漁具倉庫付近に既存と新築を融合させ加太の街並みに合ったスケールの建築を分棟配置し、店舗や子供達が遊ぶ場所をつくる案。


2つ目のチームは、昔ながらの住宅街の中の一部老朽化した部分を立て替え、加太の歴史を伝える資料館やギャラリーにする案。


3つ目のチームは、加太のクジラ公園の奥まった活用されていないエリアに、地形に沿った建築を点在させ、様々な音響施設を備えた音楽の空間をつくる案でした。


それぞれの案に対して、会場からも多くの質問やコメントがあり、有意義な意見交換にもなりました。

この提案発表と会場からの意見を生かした最終発表会は後日、大学内部でも授業の講評会という形で行われました。

来てくださった地域住民に模型の説明

1つ目のチームの模型

1つ目のチーム発表

2つ目のチームの模型

2つ目のチーム発表の様子

3つ目のチーム模型と、プレゼンの様子


建築学科は入学以来このような形で学生が自分で敷地を選定し、課題を見つけて空間をつくるトレーニングを数多く経験します。

しかし今回のように、実際のフィールドにて地域の方々へインタビューしながら課題を見つけ、生み出した提案を実際にその場に暮らす人に聞いてもらい、フィードバックをもらう機会はなかなかありません。
学生にとっても、発表を実際の地域の方々に向けて提案するという、机上の空論でおさめることができない緊張感は、今後何かしらの形で建築に携わっていく者として、欠かせない素質を得るための経験値となったと思います。

また、必ずしもすぐに実現に向けてということは、なかなか難しいところがありますが、普段そこに暮らしていると気づかない彼、彼女らの繊細な気づきに耳を傾けることの重要性を再認識しました。

~seafood&cafe~SERENOにて


発表会のあとは、当分室前にあるSERENOさんにて懇親会を行い、加太の幸をふんだんに使った色とりどりのオードブルを囲み、より交流を深めました。